夜明けの最初の輝き Le premier clair de l'aube
オルターポップ ERPCD-5979 2010年4月11日発売 定価2,300円+税
テテがこのアルバムに先駆けて2009年9月から行ったソロによるライヴ・ツアー"LABO SOLO"では、この新作に向けて新曲がいろいろと披露された。最終的にこのアルバムに収められた曲もあれば、ライヴで演奏されたにとどまった曲もある。2007年の日本ツアーでも披露されていた英語の曲も収録されていない。

オレゴン州ポートランド在住のフランス人ミュージシャン、エリック・ジョン・カイザーとの出会いを経て、テテにとっては念願のアメリカ録音が実現した。もうひとつ、このアルバムが生まれる背景としてFrance5というTVのドキュメンタリー番組の"TETE OU DEDE"について触れておきたい。テテとジャズ・ミュージシャンで編曲家のアンドレ・マヌーキアン(アンドレの愛称がデデ)がアメリカの各地(ニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミ、ニューオリンズ)を訪れて、その土地の文化や音楽を紹介する内容で、なかなかに好評だったようだ(今年シリーズ2が企画されていて、すでにキューバ編は放送された。今後はセネガル/マリ編も予定されている)。中でもテテはニューオリンズが特に気に入ったようで、出来れば住んでみたいそうだ。

テテはこのアルバムで一つの夢を叶えたことになるが、贅肉をそぎ落とした、シンプルかつパワフルなサウンドは、正直なところ好みがわかれるかもしれない。あのシャイで繊細なテテはどこに行ってしまったの?と。

ヴィデオ・クリップも印象的な「妬みと蔑み」[1]から始まり、『レール・ドゥ・リヤン』の「いとこのウィリー」を彷彿とさせ、アメリカ南部の香りがプンプンとする「やさしいモジョ」[8]や、テテならではのポップ・ソング「ちいさなシャンソン」[10]も収められているが、やはりアルバム・タイトル曲「夜明けの最初の輝き」[6]が心に響く。

共同プロデューサーは、アルバムの録音場所でもあるオレゴン州ポートランド在住で、ロス・ロボスのメンバーでもあるスティーヴ・バーリン。そのほかのメンバーも強者揃いだ。

■スティーヴ・バーリン STEVE BERLIN
ロス・ロボスのメンバー。彼もポートランド在住。バンド活動と平行して数多くのアーティストをプロデュース。 Angelique Kidjo、the Fabulous Thunderbirds 、 Michelle Shocked、Rickie Lee Jones、 Los Super Seven、Ozomatli、Faith No More、Buckwheat Zydeco、John Wesley Harding、Beat Farmersなどなど実に幅広い。一体いつ寝ているのかと噂されるほど忙しいらしい。

■ヴァル・マッカラム VAL McCALLUM
1963年ロサンゼルス生まれ。80年代初めにハリー・ニルソンとのレコーディングに参加して以来、数多くのミュージシャンと仕事をこなしている。ジャクソン・ブラウン、ボニー・レイット、シェリル・クロウ、ナタリー・マーチャント、ウイリー・ネルソン、ロン・セクススミスらをはじめ、最近ではダニエル・パウダーとも共演している。また『アリーMyラブ』のテーマ曲「サーチン・マイ・ソウル」(歌:ヴォンダ・シェパード)の録音にも参加している。

■デイヴィ・ファラガー DAVEY FARAGHER
カリフォルニア出身の彼は、70年代後半から兄弟と結成したザ・ファラガー・ブラザースで本格的に音楽活動を開始、その後90年代初めにオルタナ・ロック・バンド、クラッカーの結成に関わる。2001年からはエルヴィス・コステロのバンド、ジ・インポスターズに参加。その他にも、ジョン・ハイアット、アラン・トゥーサン、ボニー・レイット、デヴィッド・クロスビー、シェリル・クロウ等々数多くのミュージシャンの録音に参加。

■ブライアン・マックレオッド BRIAN MACLEOD
ロサンゼルス在住。数多くのセッションに参加している、ドラマー兼作曲家。マドンナ、シェリル・クロウ、ティアーズ・フォー・ティアーズ、グレイス・スリック、ロジャー・ウォーターズ、ローザンヌ・キャッシュ、クリスティーナ・アギレラ、ジョン・ハイアット等々数え切れない程。

massamba

01. 妬みと蔑み
[2008年冬〜春/広島〜パリ]
02. 厄介者たちの舞踏会(わけもわからずに)
[2009年夏/パリ]
03. 36分70秒
[2009年秋/シャルル・ド・ゴール〜ニューヨークシティー〜オレゴン州ポートランド]
04. 呪われ者のブルース(すべてが水泡に帰す時)
[2009年夏/パリ]
05. 失われた時
[2008年秋〜冬/パリ〜ブリュッセル]
06. 夜明けの最初の輝き
[2009年夏/パリ〜オレゴン州ポートランド〜モントリオール]
07. 1770
[2009年夏/パリ]
08. やさしいモジョ(ここ、今がその時) 
[2008年春〜2009年春/ニュー・オーリンズ〜パリ]
09. アド・リビトゥム
[2008年夏〜2009年夏/パリ〜ロンドン〜パリ]
10. 小さなシャンソン
[2008年秋/パリ〜ヌメア〜クイーンズランド〜パリ]
11. 掘り出し名人 44
12. バイバイ
[2009年春〜夏/ル・アーヴル〜パリ]
<ボーナス・トラック>
13. 厄介者たちの舞踏会(わけもわからずに)(demo version)
14. やさしいモジョ(ここ、今がその時)(demo version)
15. 夜明けの最初の輝き(demo version)
16. バイバイ(demo version)
17. 1770(demo version
<ボーナス・ヴィデオ・クリップ>
「妬みと蔑み」